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はてなダイアリー移行分

オタクVSサブカル(ISBN:4791701372)

ユリイカ2005年8月増刊号 総特集=オタクvsサブカル! 1991→2005ポップカルチャー全史
知り合いがたくさん執筆していたので買ってみました。しかし私はオタク方面(マンガ、アニメ、ゲーム)の知識が全くないし、サブカル(の定義も良くわかってないけど)もそれっぽいものが好きだっていうぐらいで、大して極めてるわけでもないし…。って読んでみたら、みんな「オタクVSサブカルなんて構図はないと思う」って言ってるじゃん。結局オタク側が一方的に、サブカルを「あいつらモテようと思ってチャラチャラしやがって!」って妬んでるって事?サブカル渋谷系ブームの頃までは、多少オタク趣味をバカにしてたかもしれないけど、今は逆に「隙なくオシャレ」なのはダサいって風潮でしょ。

でね、ネット以外でオタクにほとんど接点がない私としては、自分の事を考えると、どちらかというと「一般人VSサブカル・オタク」って図式の方が、まだしっくり来るんですよ。一般人て表現も何だけど、更科修一郎さんが言うところの「典型的なF1層」ってやつ。私は二十代後半で渋谷系そしてネットに出会うまでは、一応軽くみうらじゅんとかは好きだったんだけど、それほど深くのめり込んでたわけでもなく、まさにこの「典型的なF1層」だったし、会社の同僚や後輩の女の子達は、みんなそっちなんです。ちなみに会社での会話で周りの女子がほとんど全員知らなくて、私が一人オタク呼ばわりされた単語の数々がこちら(あ、「サブカル」も知らないかもしれない)。

…一体何の話してんだよ!てのは置いておいてですね、一般的なOLはこんな感じなんですよ。基本的にTVからの情報しか知らないから。あ、でも私はこの程度の事なら昔から知ってたかな。色んな雑誌を立ち読みするのは好きだったし。同僚達はファッション誌すら見ないらしくて(皆普通におしゃれなOLファッションだけど)、基本的に活字読まないのかも。ネットやっても、個人サイトとか読み物系は見てないと思う。「2ちゃん覗いてみたけど、板がたくさんあって、どこを見たらいいのかわからない。」ってみんな言ってた。吉田アミさんのインタビューで「趣味がない人ってのが信じられない」みたいな発言がありましたが、私の周りはまさにみんなそう!そして「それって趣味が『女』とか。」ってのも当たってますな。この場合「男」だけど。だってみんな、「結婚する事」しか頭にないんだもん。

それってうちの会社の事務職が、短大・専門卒で千葉埼玉神奈川のベッドタウン育ちでほぼ親と同居(一部は実家のすぐ近所に一人暮らし)っていう人ばかりってせいもあるだろうね。私、短大は都心の学校だったけど、その時もクラス全員親元から通ってたもん。だからネット始めるまで、「地方出身で東京で一人暮らし」っていう知り合いがほとんどなくて、積極的に千葉から新宿や渋谷に行って遊んでるような子もいなかった。「オタクVSサブカル」にはモモちゃん、デミちゃん、吉田アミさんと三人の女性が登場するけど、彼女達はかなりのカルチャーエリートですよね。私はほんと、元々そういうのが好きな素養がありながら、30近くになるまで行動を起こすって事をしなかったから、早熟なアミさんはただただ凄いなーと。あ、でもね、後輩達も20代後半になると、それぞれハマれる趣味を見つけてるみたい。韓流スターだったりスポーツ観戦だったりミュージカルだったり旅行だったり、ほとんどオタクとかサブカルには関係なさそうな分野なんですが。「若い女の子」っていう大看板がなくなると、そこで初めてアイデンティティを追求し出すのかな。私も結局そのクチなんだろうな。でもこれって、単に四大卒と短大卒(ぶっちゃけ賢さ)の違いだったりして…。

この本にしてもそうなんだけど、ネットでこの手の話になると、いつも「典型的なF1層」というか、特にオタクでもサブカルでもない大多数の女子からの視点ていうのが、スポーンと抜けてるのが気になってたんですよね。さとう珠緒発言への「信じられない!」みたいな反響の多さに、逆にびっくりしたり。あれ、ごく一般的な女子の意見だと思うよ…(私はあそこまで強気に出られません)。って、うわ!自分語りでこんなに長くなっちゃった。ほんとは「F1層から見たオタク」に絡めて、「モテVS非モテ」の話を書こうと思ってたのに。すいません、長いので一旦ここで切ります。続きは明日にでも…時間があれば。