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続・ユリイカ2005年8月増刊号 総特集=オタクvsサブカル! 1991→2005ポップカルチャー全史 

id:pippi:20050814#1124029206の続きです。思いがけず、女子の反応がたくさんで嬉しい!女性の場合、男性よりオタクとサブカルってはっきり別れてないと思うんですよね。で、一般人に対する「オタサブ」の比率も男性より低そうだから、ブログなんてやってるような人は、みんな普段から疎外感があったりするのかも。またちょっと自分語り入っちゃいますが、私が二十代後半にして初めて音楽にハマり、CDやら買い漁り始めてまもなく、ネットをやり始めたんですね。それまでは全く渋谷系なんて知らない会社の子達に向かって、「小沢君の二万字インタビューがいかに凄かったか」を語ったりと、かなりイタい奴だったんですけど、ネットで同好の方々を見つけてからは、そっちの趣味の話は全部ネットで処理するようになって、ガス抜きというか、随分楽になりました。ま、今は音楽じゃなくてドラマの話が多いんですけど、やっぱり会社では「あれ面白いねー」程度の話しかできないんで、欲求不満なんですよ。ネットで吐き出す事によってバランス取れてるというか、大げさじゃなく、これがないとおかしくなると思います、私。

なんか誤解されると困るんだけど、私は別に「一般人」も「オタク・サブカル」も、どっちがいいとかどっちが偉いとか言うつもりはないんですよ。昔は「一般人」の中で窮屈さを感じていたけど、ネットを始めてみたら、みんな「ほんとに素人?」ってくらい、知識や経験のレベルが高いので、そっちはそっちで「敵わないなー」って思ったり。多かれ少なかれみんなそうなんでしょうけど、結局どっちつかずなんですよね。で、私はこの「会社とネットでは別人格」っていう生活、結構気に入ってるんです。会社ではサイトの事はひた隠しにしてるけど、私ハンドルネームって使わないので、アクセスが増えた時期に会社の子にバレたら…ってビビった事があったんだすよ。でもあの文章読んでも、恐らくみんな私だって気づかないんじゃないかな。て事は、私が「一般人」て思ってる同僚達も、ほんとは裏の顔があるかもしれないよねー。

あ、今更なフォローかもしれないけど、本自体は面白かったですよ!「オタクもサブカルもわからない」っていう女子でも、執筆陣がほとんどネットの有名人で知ってる人ばかりだし、特に女性陣の文章は楽しめるんじゃないかな。やっぱしデミちゃん(Beltorchicca)はすげえ!と思ったのが、「80〜90年代に新人類&サブカル男性は『無知で野蛮であるがゆえに元気がいい』少女を礼賛」していたのが、「2000年以降は『無知で野蛮であるがゆえに元気のいい男の子』が若い女性の関心を買う」こととなり、その例として「木更津キャッツアイ」「ウォーターボーイズ」「オレンジレンジ」を挙げていたとこ。なんてわかりやすい例え!女性の知的コンプレックスが減退し、「一緒にいて面白い人」「女にバカであることを期待しない人、もしくは一緒にバカをやってくれる人」がモテる時代が到来した、ってのも激しく頷きますよ。

オタク的趣味の持ち主でも話が面白かったり、容貌に恵まれていたり、(かの「電車男」のように)朴訥だったりすれば愛されうる。もはや単に「趣味」によって、「オタク」と有徴化され、差別抑圧される者はいなくなった。

だよねえ。そう、「電車男」なんですけど、会社のF1層女子に伊藤敦史君が大人気なんですよ。オタクなんて普段は毛嫌いしてて、背の高い年上のイケメンが大好きな皆さんに。理由はただ一つ、「彼(ドラマの電車男)がいい奴だから」でしょう。素直で純情で、あんなに上司や陣釜さんにいじめられてるのに、決して彼らを恨んだり、陰口を言ったりしないし。あと前にレビューで書いた事があるんですけど、このドラマでは電車男に極力「性の匂い」をさせないように描いてるんですよね。一応萌えヲタ?でフィギュアとか持ってるものの、オナニーとか全然してなさそうじゃないですか。エルメスの家で二人きりになっても、ただ顔に見とれてるだけで、「キスしたい」という表情すら見せない。やっぱりオタクが女性に一番引かれるのって性的な部分だと思うので、その辺りはうまいなと。

だから「オタクがキモい」とか言われるのは、外見じゃないんだってば。外見て生まれついての顔かたち、スタイルって意味ですけどね。ファッションとか話し方、目つきとかは後天的なもので、それは内面から滲み出る部分だからまた別。私だってこんなに妻夫木君の顔好きなのに、月9の理一は大嫌いだもーん。ホストの人気だって、顔の善し悪しとは全然関係ないし。でさ、外見に自信がなくて、「俺は性格はいいのに!」って思うんだったら、電車男みたいに私小説を書いてドラマ化するか、それが無理なら、まずは女性とコミニュケーション取って、自分の長所をアピールしなきゃ意味ないっしょ。周りにいないなら、ブログでもいいじゃん。

男子はもっと女子の話に耳を傾ければきっとずっとモテると思う。モテ/非モテは相手のことを想像できるかできないかが鍵ですよ。わからないこと、想像できないことは訊けばいいのです!言葉は相手を理解するためにあるらしいよ。どうやら。
日日ノ日キ(id:amiyoshida:20050815:1124102773)より

id:Tigerlilyのモモちゃんのコラムでは、「オタクVSサブカル!なんて言われると『弱者どうし仲良くしようよ〜』と逃げ出したくなる。」と書いてある。ほんとそうだよね。喪男の人もさあ、同じ非モテ仲間の負け犬を、あんまりいじめないで欲しいのよね…。目にはいると結構へこみますよ。社会的にはこっちも充分蔑まれてますから。私もオタクが周りにいなかった昔は、確かにバカにしてたかもしれない。でもネットでこうやって色んな人の文章読むようになって、そういう偏見は随分なくなって来たと思うし。年齢のせいかなとも思ったけど、電車男に萌えてる後輩達を見てると、そうでもないみたいよ。いいじゃん、男は40でも50でも子供作れるんだしさ、まだまだ未来はこれからだって。